看護師の持つ役割

センターによって設備は異なる

検診センターとはその名の通り、検診専門の施設です。規模によって行う検診の範囲は異なりますが、定期健診のほかにもがん検診や人間ドックを行っています。人間ドックを行っている検診センターにはCTやMRIなどの最新設備が揃っています。2日間に渡って検査ができるよう、宿泊設備が設けられている検診センターもあります。最近は、リラックスして検診を受けてもらえるように配慮したつくりになっているところが多いようです。検診センターに来る人は病院の患者と違って病気や怪我を負っているわけではないため、安心してスムーズに検診を受けてもらうことが看護師としての重要な役割です。

必要な資質

1日から2日間、検査を行うために訪れた人と関わることになるのが検診センターの看護師です。スムーズかつ安全に検診を行い、受診者の不安を最大限取り除くことが看護師の役割です。そして、異常の早期発見につなげることが目的となります。宿泊機能のある最新の検診センターはまるでホテルのような設備があるところも多く、受診者のみなさんをもてなす姿勢が求められます。そのうえで、できるだけリラックスして検診に臨んでもらうようにケアをしていきます。
スムーズに検診を行うためには各種測定や採血の的確なスキルが必要となります。職場によっては、1日で100人以上の採血をすることもあります。決められた仕事を黙々とこなせる資質も検診センターで働く看護師には必要です。

看護技術以外に求められるもの

検診は健康保険が適用されないため、健康保険組合や事業主、あるいは個人が全額負担をするなど割合は人によって様々です。また、メニューも検診センターによって異なります。上述でも触れたとおり、高級ホテルのような設備を用意しているところや、それに旅行を兼ねたプランなどが存在します。こういった検診メニューを用意しているところは、富裕層が主な利用者となります。自己負担で検診を受ける人は健康意識が高い人が多いです。そして特別な疾患を持っているわけではないため、検診センターに対して求めるものが病院に治療を受けに来た患者とは大きく異なります。
検診センターで働く看護師に求められるのは、受診者がストレスなく検診を受けられるような測定・採血の技術です。スピーディかつ痛みのない採血を的確に行う必要があります。それに加え、検診の内容をわかりやすく説明し、受診者の不安を最大限取り除く必要があるため、細かい配慮や笑顔でのコミュニケーションが必要です。つまり、看護師としての技術に加えて「サービス業としての接遇力」が求められるのです。